軽石干しの製法で、鹿部の海の幸はふっくらと仕上がります。

約10分後に吹き上げる北海道遺産「しかべ間歇泉」。駒ヶ岳の恵みです。

駒ヶ岳を望む漁港。海の幸が豊富なマチ。

1929年の駒ヶ岳噴火直後の鹿部村。軽石に覆われました。

  • 軽石干しと「しかべ間歇泉」

    噴火湾に面し、前浜でとれる魚がすこぶる美味しい鹿部町。駒ヶ岳のふもとにあり、約10分毎に15m以上の高さにまで豪快に噴き上げる「しかべ間歇泉」が北海道遺産に選定されています。 道の駅しかべ間歇泉公園は、足湯を楽しみながら噴き上げを待ち、また、ショップや浜の母さん食堂ではたらこなど鹿部町の海の幸を堪能できる人気のスポットです。

    中でも注目は「軽石干し」。

    火山とともに生きるマチは、良いことずくめではありません。駒ヶ岳は3万年前から噴火を繰り返し、鹿部町はいわば「軽石」の上にあるマチ。 このやっかいな存在を逆手にとり、役場と地元の水産会社と、北海道工業技術センター(函館)、町民の皆さんが一丸となって知恵を出し合い、水分を吸収する軽石で魚を挟み低温熟成させた新しい製法を生み出しました。 水揚げされた新鮮な魚を最高の焼き魚用の干物に仕上げ、2019年には道庁の質の高い絶品に与えられる「北のハイグレード食品」にも選定されています。 噴火の歴史と火山の恵み。ピンチをチャンスに換え、チャンスから大きな元気を生み出す鹿部町のチャレンジこそ、伝えたい「絶景」であり、北海道の宝物です。