真っ赤に茹で上がった北海シマエビ

エビの形をした野付半島は自然がいっぱい

打瀬舟は、北海シマエビの住処であるアマモを守る伝統漁法

北海シマエビを生で食べることができるのは、漁の期間中の現地でのみ

北海シマエビの天ぷらも絶品

ゴマフアザラシが顔を出すことも

  • 北海シマエビと「野付半島と打瀬舟」

    真っ赤に茹で上がった「北海シマエビ」。濃厚な味と鮮やかな色合いが人気でハレの日のお膳に添えられることも多い、北海道のごちそうの一つです。

    オホーツク海に面した別海町・標茶町にまたがる野付半島は、エビの形をした日本最大級の砂嘴(さし)。 半島の内湾(尾岱沼)で行われる「打瀬舟漁」は、北海シマエビを丁寧に捕るための明治時代から続く伝統的な漁法です。 三角帆を広げて風を操りながらの独特の漁は、湾内が浅く、そこに生い茂るアマモに北海シマエビが生息するから。 アマモを傷つけない、湾の他の生き物の住処も荒らさない、そして捕り過ぎないよう生息調査をし、漁師のみなさんで漁期や漁にでる時間などルールを決めて、長年このブランドを守り続けています。

    白帆が揺れる漁の風景は、まさに絶景。 湾内を横切る遊覧船からは、漁の様子に加え、国後島、アザラシや野鳥の姿、たち枯れたトドワラ、ナラワラも見ることができます。 2005年にはラムサール条約にも登録された自然あふれる野付半島ですが、かつては、国後島への渡海拠点として江戸幕府の通行屋が設けられたり、 幕末の探検家・松浦武四郎が調査に入ったりと、様々な歴史の物語をもつ興味深い地です。