「とかちマッシュ」がごろごろ入ったアヒージョ

大きくて立派な「とかちマッシュ」

とかちマッシュの生産

迫力満点のばんえい競馬

馬の寝床と敷き藁

敷き藁が再利用

十勝は小麦の大生産地

  • とかちマッシュと「北海道の馬文化(ばんえい競馬)」

    ぐつぐつと沸騰しているオイルの中には、エビやブロッコリーと一緒に存在感のあるマッシュルーム。「とかちマッシュ」です。 パスタやスープなどにも登場するちょっとオシャレなこの食材は、この地ならではの特別な環境が結びついて誕生した十勝のブランドです。

    マッシュルームの栽培には、馬の寝床の敷き藁と馬糞が混じり合った堆肥「馬厩肥(ばきゅうひ)」から生まれる培地が最適で、この方法は本場フランスでも用いられています。 十勝は小麦の大生産地。そして、帯広市は世界に一つの「ばんえい競馬」の開催地。 体重1トンを超えるばん馬の敷き藁に使われる十勝の小麦藁が、役割を終えた後にマッシュルームを育てるベッドとなり、見事な「とかちマッシュ」を育てます。 培地は役割を終えると再び肥料として畑へ。 十勝の寒冷な気候、清涼な水も揃い、まさにこの地ならではの「役者達」による奇跡の環境が十勝の逸品を生み出し、未来志向の循環型農業を実現させているのです。

    ばんえい競馬は、北海道遺産「北海道の馬文化」の一つ。 大型のばん馬は、開拓期に農耕や木材の運び出しに力を貸してくれた大切な存在で、当時、各地で開催されていた「おまつりばん馬」が「ばんえい競馬」となり、今では帯広市1カ所でのみ開催されています。 最大1トンにもなる鉄ソリを曳きながら坂を上り力を競う「ばんえい競馬」は、サラブレッドによる速さを競うものとはひと味違う迫力。 そして、明治初期の、厳しい寒さと戦いながら開拓を進めた先人と馬たちの姿を後世に伝える物語でもあるのです。